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Christian Lutz: Citizens
Edition Patrick Frey
スイス人フォトグラファー、クリスティアン・ルッツ(Christian Lutz)の作品集。金融危機、難民問題、経済的・社会的不安、ブレグジット、新型コロナウイルス感染症の大流行とそれに伴う経済的・社会的混乱などを受け、アイデンティタリアン運動(※註)が世界中で台頭。彼らは人口過剰や社会の衰退など、差し迫った悲惨な状況を宣伝し、恐怖心を煽り、排除と不寛容を生む「常識的」と称する解決策や約束を売りつけています。欧州では、右派ポピュリスト政党の台頭が目立っています。イギリスのUKIP、デンマークのDansk Folkeparti(DF)、オーストリアのFPÖ、ドイツのAfD、スペインのVox、スイスのSVPなど、数え上げればきりがありません。ルッツは、本シリーズにおいて、ヨーロッパ中の右派ポピュリストの人々、運動とその地域を撮影しました。マスメディアの偏った報道とは一線を画したルッツの多層的な写真手法は、党首や支持者の率直なポートレート、集会、ポストインダストリアルな風景、バーや溜まり場などのショットという形で、心の底からの絶望を音もなく絵画的に表現しています。
※註 フランスで発祥したヨーロッパおよび北アメリカにおける極右および白人ナショナリストの運動。
ページ: 220
サイズ: 200 × 290 mm
フォーマット: ハードカバー
言語: 英語
刊行年: 2021
デザイン: Pablo Lavalley
出版: Edition Patrick Frey