Maja Daniels: Gertrud
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Void
$64.00 USD

1667年、スウェーデンのエルヴダレンで12歳の少女ゲルトルート・スヴェンスドッター(Gertrud Svensdotter)が水の上を歩いたとして告発されました。この出来事は、スウェーデンの魔女狩りの始まりとなり、エルヴダレンとその近隣地域では、集団ヒステリーと恐怖の時代となりました。写真家のマーヤ・ダニエルズ(Maja Daniels)による本書は、写真を使ってこれらの出来事の歴史と神話を再構成し、ゲルトルートをめぐる現代的な対話に火をつけます。

エルヴダレンの町にゆかりのあるマーヤ・ダニエルズは、祖母からゲルトルート・スヴェンスドッターにまつわる話を聞いて育ちました。魔女裁判は、現在では「Det stora oväsendet(大騒動)」と呼ばれ、8年間で300人以上の命を奪いました。現代の感覚ではほとんど理解できないこれらの出来事は、何世紀も経った今でもスウェーデンの歴史の中で最も不気味で暗い時代のひとつと見なされています。

本書の写真のほとんどは、ダニエルズが森に入り制作したものです。風景、登場人物、お守りのようなオブジェを駆使して、彼女は「世界を再び魅惑したい」というシュルレアリスム的な願望を引き出しました。森林の価値を単なる「資源」へと貶める現代の見方に反発して、彼女の作品は森林を再び物語、神話、魔法の場所として蘇らせます。ダニエルズの写真には、前作『Elf Dalia』(MACK)で取り上げた写真家のテン・ラース・パーション(Tenn Lars Persson、1878-1938)のアーカイヴからの写真が散りばめられています。本書が展開するにつれ、絡み合った写真のセットは見る者を混乱させ、場所や直線的な時間に対する考えを揺るがします。

マーヤ・ダニエルズ(1985年生まれ)は、スウェーデンを拠点に活動する写真家であり、歴史、記憶、そしてこれらの概念が現在の私たちにどのような影響を与えるかをテーマに作品を制作しています。現在はロンドンとヨーテボリを拠点に活動し、作品はパリ、ロンドン、ニューヨーク、アムステルダム、ビルバオで展示されています。数々の賞、助成金、フェローシップを受賞し、2020年からはヨーテボリ大学(HDK-Valand)の映画・写真・文芸構成研究所で講師を務めています。

ページ: 168
サイズ: 230 x 290 mm
フォーマット: ハードカバー
言語: 英語
刊行年: 2024
出版: Void