Rahel Kraft: Paradoxical Creatures
スイスのアーティスト、ラヘル・クラフト(Rahel Kraft)の作品。本書は、クラフトの芸術活動につながり、同時にその延長線上にあるものを描いています。パフォーマンスのための台本のようなもので、言葉とイメージで構成された楽譜となっています。「空のページを聴く」「紙をくしゃくしゃにする」など、行動のための指示です。同時に、本と紙の持つ音響的、触覚的、物質的な特性を検証しています。パフォーマンスの刹那的な行動や音を、どのようにして本のページに収めることができるのか?本はどのように楽器として、あるいはパフォーマンスの素材として機能するのか?どのような指示を送り、どのような空白を埋めるべきか?それぞれのページを開くときの音は?折りたたみ式のブックカバーで、どのように空間を作り出すことができるか?
視覚的、言語的な要素は確かに紙の上に固定されていますが、同時に開かれた曖昧な状態でもあります。軽い紙と重い紙が、ページのミシン目を切り剥がす速さに応じて、異なるリズムで現れます。破れた縁は、指で触るとザラザラとした音がし、別の面では異なる音がします。本書は、パフォーマンスのための台本であると同時に、一連の動作を変化させたり、新たに組み合わせたり、1人、数人、あるいは多数のパフォーマーが演じたり、音がモノフォニックだったりポリフォニックだったりする、さらなるパフォーマンスへの招待状でもあります。
Rahel Kraft: Studio GDS x rauscharm (Youtube)
ページ: 482
サイズ: 170 × 230 mm
フォーマット: ソフトカバー
言語: 英語、ドイツ語
デザイン: Samuel Bänziger, Rosario Florio, Larissa Kasper
出版: Jungle Books