Iwan Baan: Rome – Las Vegas
オランダ人写真家、イワン・バーン(Iwan Baan)の作品集。ローマとラスベガスは、建築が表すものの対極に位置する都市です。ローマ帝国の旧首都は古代、正統、永遠のものとして認識されているのに対し、ラスベガスは派手で低俗、偽物として表現されています。しかし、どちらも歴史的にも現代的にも権力と遊びの交差点に位置しています。
デニス・スコット・ブラウン(Denise Scott Brown)とロバート・ヴェンチューリ(Robert Venturi)の名著『ラスベガスに学ぶ(Learning From Las Vegas)』(1972年)から50年を経て発表された本書の写真は、空から地上まで両都市の雰囲気をとらえ、思いがけない共通点を明らかにするとともに、ローマの街角でラスベガスの華やかさを再発見させてくれます。イワン・バーン(Iwan Baan)の写真は、真正性と人工性という一般的な認識を対比させ、覆し、最終的にはそのような二極的な区別に疑問を投げかけます。その対話の中で、写真はスコット・ブラウンとヴェンチューリの「まず見て、理解し、それから判断しなさい」という訴えに従っています。
イワン・バーンは、アムステルダムを拠点に活動するオランダの建築・ドキュメンタリー写真家。彼の写真は、建築の生命と、人々がどのように建築環境を再利用し、自分のものにしていくかに焦点を当てています。レム・コールハース(Rem Koolhaas)、ヘルツォーク&ド・ムーロン、SANAA、ザハ・ハディド(Zaha Hadid)、スティーブン・ホール(Steven Holl)などの建築家や建築事務所と仕事をし、彼の写真は国内外の新聞や雑誌に定期的に掲載されています。また、多くの著書を執筆または共同執筆しており、2012年のヴェネチア・ビエンナーレ金獅子賞をはじめ、数々の賞を受賞しています。バーンの作品は国際的に展示されており、2023/2024年にはヴィトラ・デザイン・ミュージアムで回顧展が開催されます。
ページ: 320
サイズ: 170 × 227 mm
フォーマット: ソフトカバー
言語: 英語
刊行年: 2024
出版: Lars Müller Publishers